「子どもも安心して飲めるお茶はどれ?」
って迷ったことないですか?
妊娠すると食べ物や飲み物、口にするものを気にしますよね。
生ものをはじめ、カフェインや水銀、ヨウ素やヒ素。
産後、今度は子どもが口して大丈夫かを気にする生活が始まります。
お茶は日常的に口にする飲み物。
子どもも大人も安心して毎日飲めるものを選びたいですよね。
そんな中、カフェイン0だから安全そうという理由でなんとなく麦茶を飲んでいる人も多いのではないでしょうか。
私もその1人です。
先日、お茶の葉を作られている方のお話を聞く機会があり、お茶のこと全然知らないなーと気付いたのでそれぞれのお茶の良い点と気を付ける点を一緒に見ていきましょう。
よく飲まれるお茶
日本でよく飲まれているお茶と言えば、緑茶、ほうじ茶、番茶、抹茶、玄米茶、麦茶あたりでしょうか。
麦茶以外は、栽培方法や製造工程が違うだけですべて同じ「チャノキ」という樹の茶葉から作られています。
出典:日本茶インストラクター協会
この図を見て「あれ?」と思われた方がいるかもしれませんが、ウーロン茶や紅茶も同じ「チャノキ」という樹の葉からできています。
先ほど「緑茶」と書いた中にも「煎茶」や「玉露茶」、「かぶせ茶」などがあるということが分かりますね。
それぞれのお茶の効能
麦茶以外の茶葉から作られるお茶は、茶葉の栽培方法や製造方法によって、煎茶、玉露茶、抹茶、番茶などに細分化されます。
煎茶や番茶を焙じるとほうじ茶、蒸した米に煎茶や番茶を加えた玄米茶などの「再加工茶」という種類もあります。
それぞれのお茶を見ていきましょう。
煎茶
ポリフェノールの一種であるカテキンが豊富に含まれています。
カテキンは抗酸化作用や抗ウイルス作用、抗菌作用、抗炎症作用などの効果があるので、生活習慣病や肥満を予防、老化の予防につながります。
他にもコラーゲンの生成を促すことから美肌にいいと言われるビタミンCやリラックス効果のあるアミノ酸のテアニン、抗菌・抗ウイルス作用のあるサポニンなどなど。
健康に良い成分もたくさん含まれていますが、カフェインが多く含まれているので、飲み過ぎには注意です。
玉露茶
玉露茶は摘み取る20日ほど前から、全体に覆いを被せ日光を遮って育てます。
日光を遮られた茶葉は、なんとか光合成をしようと葉緑素を増やすため緑色の濃い葉っぱになります。
お茶のうま味成分でもある「テアニン」は光合成によって「カテキン」に変化します。
玉露茶は日光を遮られて育つためカテキンへの変化が少なく、テアニンの量が多いです。
そのため、渋みが少なく深いコクと甘みが感じられるお茶となります。
ただ、玉露茶のカフェイン含有量は高いです。
出典:日経Gooday
コーヒーと比べても、コーヒーの2.5倍以上はカフェインが含まれています。
これはお茶の葉は若い芽にカフェインが多く含まれることが理由です。
玉露茶は、若い芽を摘んで作られるのでカフェイン含有量が多くなります。
カフェイン摂取量は、健康な成人で1日400㎎、妊娠中だと200~300㎎。
子どもだと、
- 4~6歳 最大45㎎/日
- 7~9歳 最大62.5㎎/日
- 10~12歳 最大85㎎/日
と厚生労働省から出ています。
100㎖で計算されたグラフですので、1杯飲むだけで1日の最大摂取量の上限を超えてしまいます。
水分補給でごくごく飲むというわけにはいかないですね。
抹茶
抹茶は茶葉をそのまま粉末にして溶かしたものを飲むため、お湯を注いで茶葉から抽出する飲み方よりもカフェイン含有量は高くなります。
1杯60~70㎖だと、64㎎になります。
抹茶はお茶の葉自体を粉末状にしていることもあり、葉から得られる栄養があります。
葉には、ブルーライトから目を保護したり老眼予防に効果のあるルテインや、骨の健康維持に効果のあるビタミンKが含まれます。
抗酸化作用があり生活習慣病予防に効果のあるカテキンやリラックス効果やストレス軽減、睡眠の質向上の効果があるテアニンに加えて、茶葉自体からの効果も見込めるとあり、スーパーフードとして注目を集めているようです。
番茶
緑茶を摘む際に、最初に摘む茶を新茶。
これが、一番茶と呼ばれます。
柔らかな新芽を使う煎茶とは違い、成長して大きくなりごわごわとしてきた時に摘むのが番茶となる葉です。
煎茶よりは栄養分が少なくなりますが、カフェイン含有量が抑えられているのにアミノ酸やカテキン、ビタミンCが豊富に含まれていることで普段使いのお茶として親しまれています。
アミノ酸類(%) |
カテキン類(%) |
カフェイン(%) |
ビタミンC(%) |
|
上級煎茶 |
2.94 |
13.44 |
2.64 |
410 |
番茶 |
1.06 |
11.73 |
1.55 |
230 |
ほうじ茶 |
0.20 |
8.79 |
1.76 |
30 |
市販緑茶の茶種別主要成分含有量
味が苦手でなければ、子どもと一緒に飲むとカフェインの心配もなく栄養も摂れる良いお茶です。
ほうじ茶
ほうじ茶は、煎茶や番茶を強火で焙じたものです。
高温で焙煎するので、アミノ酸やカテキンだけでなく、カフェインやビタミンCも少ないお茶になります。
香ばしくさっぱりしているので水分補給として日常使いされることが多いです。
玄米茶
水に浸した後に蒸した白米を狐色になるまで炒って、番茶や煎茶との茶葉と混ぜて作られるのが玄米茶。
玄米茶と言いますが、玄米を使用していることは少なく、使われているのは白米がほとんどです。
カフェイン含有量は炒ったお米が入っている分、少なめです。
また、お米自体を食べるわけではないのでカロリーは0です。
お茶の味をいろいろ楽しみたいと思った時に、玄米茶は子どもと一緒に楽しめるお茶ですね。
番茶だけでなく煎茶や玉露茶と混ぜられることもあるようなのではっきりした効能は書けませんが、上に書いたことを参考に選んでみてください。
麦茶
麦茶は焙煎した大麦のからできています。
ミネラルが含まれており、特にカリウムとカルシウムが豊富です。
カリウムとカルシウムは体内で合成できないため食物から摂取する必要のあるミネラルです。
カリウムは高血圧の予防やむくみの解消に効果があり、カルシウムは骨や歯を作る材料でもあり、筋肉の収縮や神経伝達など、体が正常に動くのを助ける働きもあります。
また血流を促進する効果のあるアルキルピラジンや、抗酸化作用・活性酸素を除去してくれるポリフェノールの一種カテコール、ゲンチシン酸などが含まれます。
栄養がたっぷり入ってるんですね。
ただ麦茶は、大麦のでんぷんやタンパク質が溶け出しているため、普通の水と比べて雑菌が繁殖しやすく腐敗しやすい飲み物です。
翌日までには飲み切るようにしましょう。
まとめ
いろいろなお茶を見てきました。
おさらいとしてカフェイン量を比較してみましょう。
100㎖あたりで比較すると、
- 煎茶 20㎎
- 玉露茶 160㎎
- 抹茶 64㎎
- 番茶 10㎎
- ほうじ茶 20㎎
- 玄米茶 10㎎
- 麦茶 0mg
結論としては、番茶、ほうじ茶、玄米茶、麦茶は日常的に子どもと一緒に飲めますね。
栄養も豊富に含まれているので、味を楽しみながら試すのも楽しそうです。
少しでも参考になったらうれしいです。
コメント